トップアイドルの恋〜好きになってもいいですか?〜
時間になり、スタジオに移動する。
今日は、明日香が初めて現場に入った時と同じ生放送の歌番組。
あの時、りなのリボンを必死に縫った事を思い出す。
(あの頃よりは、少しは成長したかな)
そう思いながら、サザンクロスの4人の衣装をくまなく目でチェックする。
すると、優斗が右手の袖口を気にしているのに気付いた。
「優斗くん、どうかした?」
「あ、うん。ちょっとね、ここが気になって…」
そう言って、袖口に付いている飾りボタンを見せる。
「こうやって、4人で手を前に出すポーズがあるんだけど、いつも俺だけなんかこのボタンが傾くんだよね」
「ちょっと見せて」
明日香は優斗の右手を取る。
2つ並んだ飾りボタンの1つが、少し緩んでいた。
しっかりつけ直せば、傾いたりしないだろう。
明日香はサコッシュの中の裁縫道具から、糸を通してある針を取り出した。
「優斗くん、そのままにしててね」
ハサミでボタンの糸を切ってから、すぐさまつけ直していく。
「すごっ!速いねー明日香ちゃん」
「そう?これくらい普通だよ」
言いながら念入りに何度も針を通し、最後にくるくると円を描くように回して糸を束ねる。
ボタンを触って傾かない事を確認すると、玉止めして糸を切った。
「はい、これで大丈夫。どうかな?」
「うん、バッチリ!」
右手を前に出して確認すると、優斗はにっこり笑った。
今日は、明日香が初めて現場に入った時と同じ生放送の歌番組。
あの時、りなのリボンを必死に縫った事を思い出す。
(あの頃よりは、少しは成長したかな)
そう思いながら、サザンクロスの4人の衣装をくまなく目でチェックする。
すると、優斗が右手の袖口を気にしているのに気付いた。
「優斗くん、どうかした?」
「あ、うん。ちょっとね、ここが気になって…」
そう言って、袖口に付いている飾りボタンを見せる。
「こうやって、4人で手を前に出すポーズがあるんだけど、いつも俺だけなんかこのボタンが傾くんだよね」
「ちょっと見せて」
明日香は優斗の右手を取る。
2つ並んだ飾りボタンの1つが、少し緩んでいた。
しっかりつけ直せば、傾いたりしないだろう。
明日香はサコッシュの中の裁縫道具から、糸を通してある針を取り出した。
「優斗くん、そのままにしててね」
ハサミでボタンの糸を切ってから、すぐさまつけ直していく。
「すごっ!速いねー明日香ちゃん」
「そう?これくらい普通だよ」
言いながら念入りに何度も針を通し、最後にくるくると円を描くように回して糸を束ねる。
ボタンを触って傾かない事を確認すると、玉止めして糸を切った。
「はい、これで大丈夫。どうかな?」
「うん、バッチリ!」
右手を前に出して確認すると、優斗はにっこり笑った。