トップアイドルの恋〜好きになってもいいですか?〜
どうしたのだろうと思っていると、ためらいながら再び明日香に聞いてくる。

「あの…それ制服よね?あなた高校生?」
「あ、はい。高校2年生です」
「そう。じゃあ、そのー、今日ここに来たのは?」
「友達の付き添いです。ナントカって言うアイドルグループが出て来るのをひと目見たいとかで。私はここまで一緒に来ただけなので、もう帰るところなんですけど」

そう言うと、女性は大きな瞳をますますぱっちりさせた。

「ナントカって言うグループ?」
「あ、はい。なんだったかな…人気のアイドルグループらしいです。すみません、私興味なくて覚えてないのですが」

女性は、パチパチと瞬きをしたあと、急におもしろそうに笑い始めた。

「え、あの…?」

明日香が唖然としていると、ああ、ごめんなさいねと言って息を整えた。

「じゃあ、運ぶのお願いできるかしら?」
「はい。大丈夫です」
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