トップアイドルの恋〜好きになってもいいですか?〜
「せっかくカッコよく仕上がったから、最後に何か仕掛けも出来るかなって思って。ほら、内ポケットに仕込んでおいて、ぱっと手品を披露してフィニッシュ!」
「ふーん、確かにそれはいいかも」
「でしょ?だから色々試してみてたの」

なるほどねー、と瞬は机に並んだマジックグッズをひとつひとつ手に取る。

ステッキやリング、サイコロにトランプ、スポンジボールにお札まである。

「お前なぁ。なんでこんな色々…何がしたいんだ?こんなちっちゃいサイコロなんて、床に転がすのか?テーブルマジック用だろ?これ」
「だって、どれがいいか分からないんだもん。だから取り敢えず、片っ端から買ってきた」

はぁとため息をつくと、瞬は椅子に座ってじっくり選び始めた。
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