トップアイドルの恋〜好きになってもいいですか?〜
紗耶香の言葉を聞いてしばらく黙っていた秀が、やがてゆっくり話し出す。
「紗耶香、あのさ」
「ん?」
「俺、高校生だった頃は、確かにバスケに夢中で毎日仲間と笑ったり泣いたり…青春してたと思う。でも、どこか弱い自分がいた。あの時だってそうだ。2年の時、大事な試合でミスして、先輩達の夢を奪ってしまって…」
ああ、と紗耶香は、思い出して少し笑う。
「別に秀のせいだなんて、先輩達もみんな思ってないよ」
「でも…肝心な所で気持ちの弱さが出た。強くなり切れない自分がいた。その後もそう。1人で部室で、みじめったらしく泣いたりして…紗耶香の優しさに甘えた。男らしく告白もせずに」
えっ…と紗耶香が驚いたように秀を見る。
あの時…何も言わずにキスをしてきたっけ。
「大人になってからもそうだ。俺はあの時の弱い自分のままだった。仕事も上手くいかず、どうしていいか分からないって悩んで。がむしゃらに頑張ることもしなかった。あ、そういう点では高校生以下だな。情けない」
そう言ってふっと笑うと、紗耶香を見る。
「そしてまた、紗耶香の優しさに甘えた。励ましてくれる言葉に楽にさせてもらった。紗耶香の気持ちも考えないで、自分の事ばかり。悪かった」
「秀…」
頭を下げる秀に、紗耶香は驚いた。
「紗耶香、あのさ」
「ん?」
「俺、高校生だった頃は、確かにバスケに夢中で毎日仲間と笑ったり泣いたり…青春してたと思う。でも、どこか弱い自分がいた。あの時だってそうだ。2年の時、大事な試合でミスして、先輩達の夢を奪ってしまって…」
ああ、と紗耶香は、思い出して少し笑う。
「別に秀のせいだなんて、先輩達もみんな思ってないよ」
「でも…肝心な所で気持ちの弱さが出た。強くなり切れない自分がいた。その後もそう。1人で部室で、みじめったらしく泣いたりして…紗耶香の優しさに甘えた。男らしく告白もせずに」
えっ…と紗耶香が驚いたように秀を見る。
あの時…何も言わずにキスをしてきたっけ。
「大人になってからもそうだ。俺はあの時の弱い自分のままだった。仕事も上手くいかず、どうしていいか分からないって悩んで。がむしゃらに頑張ることもしなかった。あ、そういう点では高校生以下だな。情けない」
そう言ってふっと笑うと、紗耶香を見る。
「そしてまた、紗耶香の優しさに甘えた。励ましてくれる言葉に楽にさせてもらった。紗耶香の気持ちも考えないで、自分の事ばかり。悪かった」
「秀…」
頭を下げる秀に、紗耶香は驚いた。