トップアイドルの恋〜好きになってもいいですか?〜
「瞬。お前は、ただカッコイイだけじゃない。素直で謙虚で真面目で努力家だ。そしてこの撮影中、大きく成長した。主人公を演じるうちに、お前自身もいつしか強さと覚悟を持った男になった。俺はお前を誇りに思うぞ」

そう言って優しく肩を叩く監督に、瞬は涙をこらえきれなくなった。

「ありがとうございます。監督や皆さんのおかげです。何も分からず、まだまだ甘い考えの自分にすごく良くして下さって…本当に嬉しかったです。ここでの経験は、一生の財産です。このドラマに出られた事、皆さんに出会えた事、心から感謝します。本当にありがとうございました!」

勢い良く深々と頭を下げると、割れんばかりの拍手が起こった。

「この先のお前の活躍も楽しみにしてるぞ!また一緒に仕事しような!」

監督の言葉に、瞬も、はい!と輝くような笑顔をみせた。
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