意味不明彼氏
* *
「おおっ!兄ちゃん、上手いねえ!」
金魚すくいのおじちゃんが腕組みしながら、蓮を感心していた。
「いや…。そんなことないっすよ」
蓮はそう否定しながらも、既にすくった金魚の数は…。
10匹以上。
な…ッ!
そんなに…、どうすんの…っ!?
あたしは口をあんぐりと開けたまま、その場に立ち尽くしていた。
いつのまにか蓮の周りには、子供達がたくさん集まっていた。
すごい…。
蓮は、子供達とすごい笑顔で笑っていた。
子供好き…なんだ…。
あたしもつられて、笑ってしまう。
そんな時……。