意味不明彼氏
「いや…大丈夫!!本当、奢らなくていいから!」
あたしは蓮に向かって両手を振る。
「いいよ、別に。お前に奢るくらいの金はあるし」
「でも……ッ」
この前、あたし3万円奢らせちゃったし…。
その他にも、色々……。
あ…。
でも、やっぱり何か食べたい…。
そんな優柔不断なあたしに、蓮は呆れ顔を浮かべる。
そして一言。
「別に俺一応、彼氏なんだし甘えてもよくねえ?」
蓮の一言であたしは下を向いていた顔を上げた。
……は、はい?
言葉にあたしは何かがひっかかったけど、気にしなかった。
「い、いいの!?蓮って意外に優しいね!」
あたしは蓮の優しさについに、甘えてしまった。
もう、腹も限界だし。
「意外は、余計」
あたしの唇に人差し指を当てて、怒る蓮。