意味不明彼氏
「何、食べたい?」
蓮は目線をあたしに合わせるようにして、かがむ。
……ちょっと。
ちょっと、蓮さん?
「あたしを、子ども扱いしてません?」
「だってお前、小さいもん」
……な!
自分だって、175cmのクセに!
あたしは、165cmあるんだよ!
あたしは震える拳を無理矢理抑える。
別に、たいして差はないのに…。
でもいいや。
今は腹減った。
あたしは様々な屋台を、覗きながら何を食べるか考えた。
「ん…と、まずたこ焼きでしょ?焼き鳥、お好み焼き、焼きそば……」
「あーーわかった、わかったから。これ以上続けたら、永遠に終わらなくなる」
蓮はあたしの言葉を遮って、そうさけんだ。
やった!
あたしは、踊りながらたこ焼きの店まで向かった。
そんなあたしを蓮は、呆れた様子で睨んでいた。