意味不明彼氏
ドンッという、花火の音に負けないくらいの音が響いた。
「痛い!!お前、背中ってめっちゃ痛いとこだし、そこをさらにお前の半端ねえ力で殴られちゃあ、呼吸困難なるわ!」
「うるさい!!半端ないとか言うな!!」
さっきまでの甘い雰囲気はどこにいったのか、と思わせる程の暴れぶり。
でもこの時間も、好き。
あたしと蓮が不安にしていた気持ち…。
お互いに言い合うことで、お互いの気持ちが晴れる。
ずっと目をそむけていた過去。
キミがいるなら、前を向いて…ただひたすらこの手を伸ばして歩いていこうと思った。
蓮とあたしの過去も、今も、そしてこれから起きる未来も。
全てを、受け入れて2人で歩んでいきたい…。
冗談ではなく、本気でそう思えた。