意味不明彼氏
その姿が許せなかった。
全てを破壊していくこの人が本気で許せなかった。
「おい、相沢。お前いい加減に…!!」
蓮が優を支えながら、深波を睨む。
深波はふたたび、意味ありげに笑う。
今度のターゲットは…、蓮。
「いい加減なのは、如月の方だよ。今までずっと女を利用してきたくせに。それを過去にして、忘れてさ?さんざん汚れた挙句、次に利用するのは純潔のみいちゃんだもんな。」
深波がちらっとあたしを見て、あたしの様子を伺った。
「純潔の女と付き合えば、自分も綺麗になるとでも思ったわけ?」
「ッ、ざけんな…ッ!!」
蓮が今までに見た事のない怒りをこもらせた表情で、深波を睨む。
「まあ、俺が言えること。あんたは、みいちゃんの様な女と付き合ってはいけない。俺も、穂坂も。つか、基本、女と付き合ってはいけない」
蓮の顔に余裕がどんどんなくなっていく。
「何でか分かるか?」
蓮を見ては、笑う深波。
「……俺等は、女の敵だからだよ」
「………ッ」
違う……。