意味不明彼氏
記憶
* *
そう…、それは、夏の蒸し暑い日。
中学3年生のあたしは、女子バレー部の部長を努めていた。
そして最後の中体連、あたし達は決勝戦まで進んだ。
絶対、勝てる。
そう、確信していたのに。
あたし達チームは、まさかの逆転負け。
みんな、泣いた。
だけど、あたしは泣かなかった。
だって、一番…責任があったから。
あたしが泣いたらみんな、不安になるから…。
だからあたしは、絶対に泣かなかった。
だけど……。
あたしはついに泣いてしまった。
一人で、孤独に……。
その場所が、あの公園だった。
夜の誰もいない、静寂に包まれた公園。
何かあると、あたしはいつもここに来て不良の喧嘩を見ていた。
あたしはそこで声を張り上げて、泣いた。
泣いても、泣いても、涙は止まる事を知らない。
あの時、こうしておけばよかった…。
出てくるのは、全て後悔。