意味不明彼氏

「蓮…、あたしね…蓮が好きだよ……」


「……俺もだよ」


笑いながら言う蓮の笑顔が眩しかった。


今までに見たことないくらいに。



そしてあたしも今まで生きてきた人生の中で一番心が晴れていた。



………キミのために。


あたしはいつでも笑うよ。



お互い見つめ合って、真っ赤な顔を笑いあった。


うち等はバカップルの部類に入るのだろうか…。




再びゆっくりと蓮の唇が近付く。




……もう二度と、離さないから…。


そう強く願って、蓮の服の裾を強く握り締めた。



だけど……。



ドン……ッ!!


一瞬にして、あたしの身体全身に激痛が走る。


……何が起きた…!?


何も分からなかった。


ただ気付いたのはひとつだけ。


あたしの手は、握り締めた服の裾を掴んでいなかった。