意味不明彼氏
* *
「……あの、くそ親父…!!」
12月25日。
あたしは鏡にうつった自分の姿によって、現実に引き戻された。
「蓮も蓮だよな!可愛い彼女と過ごしたくないんかい」
携帯を閉じたり開けたりしながら、愚痴をこぼす。
何も変わらない携帯を見ては、苛立ちは募るばかり。
……アイツは本当にあたしの事……
好き…なのかぁ?
あいつ、実はレアモノ好きなんじゃない?
この歳での処女は結構レアだからか?
……泣いてまで、レアモノを手放したくなかったのかぁ?
なーんて。
蓮はそんな人じゃないもんね。
あたしは携帯を開いて、蓮のメアドを映し出した。
蓮は今頃、気持ちよく上半身裸で寝てるんだろな。
あー、裏山。
----------------
レアモノ
好きめ。
あたし、処女
捨ててくるし
----------------
これくらいの意地悪…いいよね?
あたしは神に許可をもらって、送信した。
そしてそのまま、家を飛び出した。
……嫌でもしなければならない、補習に!!