意味不明彼氏

* *


「やっぱり、雪ちゃんも補習だー!!」


先生に9時までに校門前で立ってろと言われていたので、あたしは5分前に到着。


そこには、優があたしに手を振りながら待っていた…。


「……チッ。優かよ」


…待ってる人は、蓮がよかった…。


でも蓮は、頭が良いのでそれはない。


あいつは、補習に縁がない男だから。


いいなぁ。

蓮はきっと今頃…。


本当、うらやましい。

のに、前にいるのは優。


「チッて言うな。小娘!」


優はあたしの頭をバシッと叩く。


「痛ー!!しかも小娘じゃねぇし!!」


あたしは優の叩かれた何十倍もの力で、腹を蹴り上げた。


「……ッッ!!」


優は声にすらならない悲鳴をあげて、うずくまった。


やられたら、倍かえせって教わったからね。


「ふん、ざまぁみろ。少しは成長しやがれ!」


うずくまる優を見下ろしては、鼻で笑った。


あたしの勝利。


ドン…ッ!!
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