意味不明彼氏


「雪、使うのかよ、相変わらず性格の悪い人間だ」


「お前ほどではないけどな」


……きた、兄弟喧嘩。


この喧嘩のせいで、あたしは何回蓮を家に泊めただろうか。


結局、何も展開はないけど。


いまだ、処女ですけど。


……蓮は、したくないのかな?


っていうか、夏祭り以来だよね。


あの時もあたしが中断させてしまったし…。


あれから、そういう展開はないというか…。


……まさか。


昔のセフレと……。


「蓮…、どこ行くの?」


セフレのところ?


「どこだっていいだろ。お前には関係ないし」


そう言うと蓮はあたしから視線をずらした。


…どうして、関係ないの?


「クリスマスに…彼女以外の人と予定があるの?」


「はぁ?何でそうなんだよ」


「独占欲が強いだけかもしれないけど…、蓮とはずっと一緒にいたいんだよ?どうして…あたしから逃げるの…?」


気がつけば、あたしの口は語っていた。


言葉が…、自分勝手すぎる…。
< 305 / 372 >

この作品をシェア

pagetop