意味不明彼氏
レモン味
「この証明ができたら、いいよ」
蓮が、笑顔でそう言った。
「本当!?」
あたしは目を輝かせて蓮を見た。
「あー、もう…だから早くやれよ」
蓮はあたしから視線を逸らし、辺りを見渡した。
「……参ったな」
蓮は、小声でそういった。
だけどそんなの今のあたしには、どうでもよかった。
あたしは文字とずっと睨めっこ。
∠bと∠cは等しいから…
あたしは今まで使ったことがないくらいに頭をフル回転させる。
蓮とのキスのために。
ここが…こうならば…、ここは…こうなるから…。
あたしの手は止まらない。
そして、約10分後…。
「蓮!?……できたっかも…」
「………」
蓮も驚いた表情で、ノートを見る。
「……できてるよね!?」
何も言わない蓮に、あたしはもう一度聞いた。
「……ねえって……」
あたしが蓮を見た瞬間……