意味不明彼氏


やっぱり女の子らしくキュートにハートって言うべき?



いや、でも正直がいいよね。


「……ほ、星かな」


「あぁ、やっぱり…」


蓮はまた落ち込んだ。


……だから、あなたは一番大事なトコがいつも抜けてるのよ。


「ねぇ、何が言いたいの?」


蓮はチラッと上目線であたしの顔を覗いた。


その覗き方が尋常じゃない程に可愛い。



「……ご希望通りじゃなくてすいませんね」


蓮はそう言うと、腕を振って何かをあたしに向かって投げる。


「ほぁ!?」

突然すぎて…


でも昔鍛えた反射神経が、あたしを助けてくれた。


見事にキャッチ…。


恐る恐る片目を瞑りながら、手を開いてみると…。



「……のぁ?」


そこにはハートのネックレス。



しかも、めちゃめちゃ高価そうな…!!


あたしは顔をバッと上げて、蓮を見た。


蓮はあたしの視線からすぐ逸らした。


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