意味不明彼氏
あたしはそう直感して、ゆっくり目を瞑った。
でも、そんな甘い考えは叶うことなく…。
「何してんの?」
蓮の笑い声交じりの一言が、耳に痛く響いた。
………へ?
あたしはコトの状態に理解できないまま、ゆっくりと目を開ける
目の前にあった蓮の顔が見えなくて……。
下を覗くと、しゃがんで笑いを堪えている蓮がいた。
「キスされるとでも思ったわけ?俺はお前には、んなことしねえよ」
!!!!!
……ひ、酷い!!
「騙したな!!」
あたしは蓮を思いきり蹴った。
蓮は軽く声を漏らし、あたしを睨む。
「別に…。それにお前だっていつも俺を騙してるだろ。一緒じゃねえか」
蓮はそう言った後も、視線があうなり笑う。
あたしはそんな彼に苛立ちを覚えた。