爽やかエリート御曹司は年下妻を可愛がりたい、愛したい。


「美味しかったね、何かデザートとか頼む?」

「いえ、もうお腹いっぱいなので大丈夫です」

「そっか、じゃあこれで終わりにしようか」


 全て食べ終わり、少しゆっくりをしてお店を出た。お会計は、私がお手洗いに行っている間に済まされていてお金を出させてはくれなかった。

 次は近くにある景色がきれいだと有名な公園に向かった。平日だから人はあまり少なくて、混んではいなくて灯台まですぐに行けた。
 灯台から見える景色は絶景でたくさん写真を撮ってしまったくらいだ。



 公園から出て駅への帰り道、もうすぐ別れの時間が近づいていた。


「あ、あの……誠さん」


 言うなら今しかない、たった一言「結婚するんです」って言えばいいだけなのに。結婚の二文字が出ない。


「……どうした? 奏和ちゃん」

「わ、私……」


 深呼吸をして一文字目の“け”が出かけた時、タイミングが悪く雨がポツポツ降ってくるのがわかる。


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