爽やかエリート御曹司は年下妻を可愛がりたい、愛したい。
「誠さん。こんにちわ」
「あぁ、こんにちわ。奏和ちゃん、いらっしゃいませ」
ここ、宮川生地は生地問屋で手芸店では手に入らないものが売られている。そしてこの人は宮川誠さんと言ってここの御曹司だ。
私が初めて来た時に対応してくれたこともあり、今も仲良くさせてもらっている。
「今日は何をお探しですか」
「えっと、シーチングの無地を生成りとチェリーピンク、あとモスグレー、シアン、ラベンダーを五十センチずつ欲しくて……あと、ヌビの生地ってありますか?」
「了解。ちょっと待ってて、確認するね」
誠さんは、奥に入ってタブレットを操作してヌビの在庫があるのを確認してくれてそれのピンクベージュを注文する。
「全部あったよ、奏和ちゃん」
「ありがとうございます、誠さん」
私は会計をすると、注文したものが出てきて誠さんに詰めてもらう。
「今日もありがとうございました」
「いえ、こちらこそ。奏和ちゃんこのあと用事ある?」
「え? このあとはないですよ。帰るだけです」
そう言えば、誠さんにとても嬉しそうな表情を見せながら「お昼、一緒にどうかな?」と提案されて私は頷いた。