爽やかエリート御曹司は年下妻を可愛がりたい、愛したい。
◇初夜は甘いキスを。
「……じゃあ、おやすみ」
「はい、おやすみなさい」
彼によって閉められてしまったドアを見ながら、ため息を吐いた。
今日は結婚初夜のはずなのに、なぜか別々で……あの日はキスもして体も重ねたのに今日は触れられてもない。触れたっていっても手を繋いだくらい。本当にあの時の好きって言葉も偽りだったんじゃないかと思えてくる。
「今日は寝よう。とにかく、寝て明日誠さんと話をしてみよう」
そう思って私は布団を被って目を瞑った。だが、眠気が襲ってこない。なぜか、眠くない。どうしよう……羊でも数える?
そんなことをウダウダと考えていると、やっぱり眠れなくて水でも飲もうと起きあがってリビングへと向かった。
今いる寝室の隣、ドアを開ければリビングなので向かうってほどではない。リビングは当たり前だが、真っ暗だったので電気を付けてから水をグラスに注ぎ飲む。