爽やかエリート御曹司は年下妻を可愛がりたい、愛したい。
「……絢、久しぶりだな」
居間には、厳格な昭和の父という感じの雰囲気を纏った白髪頭の男性がいる。
お母さんを絢、と呼ぶなんて親しい人なのだろうか。
「お久しぶりでございます、お父様」
「君が奏和か? 大きくなったなぁ……絢の若い頃にそっくりだな」
お母さんのお父さんってこと?……って、ことは、私たちにとってはお祖父ちゃんだよね?
私、会ったことあったかな。
「奏和に会ったのはまだ小学校上がる前だったからな。覚えてないのも仕方がない。和樹に至ってはまだ赤ん坊の時だからなぁ」
「そう、なんですか」
お祖父ちゃんは「和弘君のこと大変だったな」とポツリと呟く。
「絢子、支援の件だが受け入れよう」
「……いいのですか?」
お母さんは目を見開き、驚いた表情を見せた。