臆病な片思い
※
「氷室社長に恋してるでしょ?」
彩香の言葉に凍り付く。
昼休み、社内のカフェテリアで、彩香と別れた後の事を聞かれて、彼と出席したパーティーの話をしていた。
彩香の返しが唐突過ぎて、笑えない。
「上司と部下。氷室社長に対してそれ以上の気持ちはありません」
いつものポーカーフェイスを作る。
「出た。美羽のポーカーフェイス。私は騙されないわよ。もしかして、氷室社長と進展あった? 寝たとか?」
ね、寝た……!
今朝の事を思い出して顔が火照る。
「な、何、言ってるのよ。何もないから」
背中に冷や汗をかく。
「なるほど、社長と寝た訳ね」
「だから、違うって、同じベッドで寝ていたけど、全く覚えていないし!」
テーブルに手をついて、つい前のめりになる。
目の前の彩香が栗色の目を大きく見開く。
「ついに美羽の恋が実ったのか」
一人納得したように彩香が頷いた。
何、この噛み合わない会話。なんかイライラしてくる。
「氷室社長に恋してるでしょ?」
彩香の言葉に凍り付く。
昼休み、社内のカフェテリアで、彩香と別れた後の事を聞かれて、彼と出席したパーティーの話をしていた。
彩香の返しが唐突過ぎて、笑えない。
「上司と部下。氷室社長に対してそれ以上の気持ちはありません」
いつものポーカーフェイスを作る。
「出た。美羽のポーカーフェイス。私は騙されないわよ。もしかして、氷室社長と進展あった? 寝たとか?」
ね、寝た……!
今朝の事を思い出して顔が火照る。
「な、何、言ってるのよ。何もないから」
背中に冷や汗をかく。
「なるほど、社長と寝た訳ね」
「だから、違うって、同じベッドで寝ていたけど、全く覚えていないし!」
テーブルに手をついて、つい前のめりになる。
目の前の彩香が栗色の目を大きく見開く。
「ついに美羽の恋が実ったのか」
一人納得したように彩香が頷いた。
何、この噛み合わない会話。なんかイライラしてくる。