星みたいな恋をしよう
「おお、怖い怖い。天下のFBI様が脅迫だなんて」

アーサーがそう嘲笑うように言うと、オスカルは迷うことなく彼の頬を思い切り殴り付ける。バキッという音が部屋に響き、殴られたオスカルの頰が一瞬にして赤く腫れ上がり、血が流れていく。だが、その暴力を止める者も咎める者もこの場にはいない。

「……さっさと教えろ。次はこれを喰らわせるぞ」

オスカルは拳銃をアーサーの額に突き付ける。アーサーは恐れることなく大きな声で狂ったように笑った。



絆が刺されて数分後、ようやく救急車が到着した。絆はストレッチャーに乗せられ、救急車の中に乗せられる。

「どなたか付き添ってもらえませんか?」

救急隊員がそう言うと、オスカルがすぐに「俺が付き添います!」と手を挙げる。救急車に乗り込むオスカルにウィリアムが声をかける。

「奴の取り調べは任せてくれ。絆さんのそばにいてやってくれ。私たちも取り調べが終わり次第、病院に行くよ」
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