星みたいな恋をしよう
絆がそう言うと、オスカルは叱られた子犬のようにシュンとしていた。その様子が可愛らしいと絆は思ったものの、それを口にすると「ならしていいよね!」とキスをされることは予想できるため、黙っておく。

国が違えば恋愛に対する考え方も違う。そのことに絆は戸惑うことが多い。

例えば、日本人は「好き」や「愛してる」と言った言葉はパートナーに対して毎日のようには口にしない。だが、ポーランドではストレートに言うことがいいとされているため、一日に何度も歯が浮くような台詞をオスカルは絆に言う。

また、日本人は特別な記念日ではない限り花などをパートナーに贈ったりすることはほとんどない。だがポーランドでは、妻が少しの間出張に行っただけでも花束を渡す夫も少なくないようで、絆はオスカルに会うたびに花をプレゼントされている。

「オスカルさんのこと、その、す、好きなんだけど、何だか価値観が違って戸惑ってばかりで……」

絆は大学でテイラーにオスカルのことを話す。彼女は真剣に話を聞いた後、口を開いた。
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