星みたいな恋をしよう
「ええっ!?」

絆の口から大きな声が出てしまう。まさか、犯罪心理学など少ししか習っていない学生の分析が犯人逮捕に繋がるなど、前代未聞だろう。

「すごいですよ、絆さん。ぜひFBIに入ってほしいくらいです!あっ、僕はジョージ・ハドソンと言います」

体格のいい男性ーーージョージに褒められたことだけは、混乱する頭で理解をした。そこへオスカルと呼ばれた男性が再び近付いてくる。

「俺はオスカル・ファクター。イギリスとポーランドのハーフ。……可愛らしいお嬢さん、どうか我々に力を貸してくれませんか?」

オスカルの言葉が理解できず、「どういうことですか?」と絆は首を傾げる。とても嫌な予感がした。

「事件の犯人像の分析を君にお願いしたいんだ」

オスカルに言われ、絆は一瞬固まってしまう。そして数秒かけて脳の中で言葉の意味を理解した時、「いやいやいや、無理ですから!」と日本語が口から出てしまう。

「あたしはただの学生です!皆さんの仕事はただのお遊びじゃないんですよ?そういうことなら、あたしじゃなくてアーサー教授に頼んでください!」
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