星みたいな恋をしよう

「ちょっと聞きたいことがあってね……。ここじゃアレだし、中庭にでも」

アーサーに肩を軽く叩かれ、絆は席を立つ。テイラーにアーサーと中庭に行くことをメッセージで送り、絆はアーサーの後ろを歩いた。

芝生が美しく、大きな木が植えられた中庭は、いつもは昼食を食べたり昼寝をする生徒がいるのだが、今日は誰もいない。こんな日は正直珍しい。

「ベンチが空いていてよかったよ。僕ももう若くないからね〜」

アーサーはそう言い、ベンチに腰掛ける。隣に座るようアーサーは自分の隣を叩いたものの、絆は「あたしは大丈夫です」と言ってその場に立つことを選んだ。

「あの、あたしに聞きたいことって何ですか？」

絆が少し緊張を覚えながら訊ねる。アーサーは強く拳を握り締め、笑みを浮かべる。だが、その表情はどこかいつものアーサーと違うように見え、絆の中に恐怖が走った。思わず絆は一歩後ずさる。

「……FBIのオスカルさんとの調査、どこまで進んでいるの？僕にできることはない？」