【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
彼はフローラという女性を好きだから抱くのか、それともその魔力に興味があるから抱くのか。
あのサミュエルは自分の快楽のためにフローラを抱いていた。だから、子供はいらない、と言っていたのだ。
だけど、クリスは子供を望みたいと言ってくれた。それにも関わらず。
フローラの頭の中はごちゃごちゃとして、考えがまとまらない。
「違います。あなただから抱きたい。あなたが隣にいるだけで、私は昂ってしまう。だけど、あの日、初めてあなたを抱いた日。あのときのあなたの姿を見てから、我慢しようと思っていました」
「どうして?」
「あなたに無理をさせたくないから。でも、今日は遠慮をしません。これから一か月近く会えなくなる。その身体に私を忘れないようにしっかりと刻み付ける必要がある」
「クリス様は、私に行くな、とはおっしゃらないんですね」
フローラがそれを口にすると、クリスは驚いたように目を広げ、そして柔らかく笑んだ。
「あなたが、自分の仕事に誇りを持っていることを、私は知っていますから。ですが、それとこれとは別です」
フローラはクリスの背に手を回して、その頭を彼の胸元に預けた。
あのサミュエルは自分の快楽のためにフローラを抱いていた。だから、子供はいらない、と言っていたのだ。
だけど、クリスは子供を望みたいと言ってくれた。それにも関わらず。
フローラの頭の中はごちゃごちゃとして、考えがまとまらない。
「違います。あなただから抱きたい。あなたが隣にいるだけで、私は昂ってしまう。だけど、あの日、初めてあなたを抱いた日。あのときのあなたの姿を見てから、我慢しようと思っていました」
「どうして?」
「あなたに無理をさせたくないから。でも、今日は遠慮をしません。これから一か月近く会えなくなる。その身体に私を忘れないようにしっかりと刻み付ける必要がある」
「クリス様は、私に行くな、とはおっしゃらないんですね」
フローラがそれを口にすると、クリスは驚いたように目を広げ、そして柔らかく笑んだ。
「あなたが、自分の仕事に誇りを持っていることを、私は知っていますから。ですが、それとこれとは別です」
フローラはクリスの背に手を回して、その頭を彼の胸元に預けた。