【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
「私もクリス様と離れてしまうのは寂しいです。ですが、ジェシカ様をお守りしたいという気持ちもあります。この国の変な策略にのせられて、ジェシカ様の大切な気持ちを失われてしまうことが怖い」
クリスの手がそっと背中に触れたのを感じた。そこから、彼の体温が伝わってくる。
「あなたが、隣国のアリハンスから戻ってきたら、結婚しましょう」
驚いたフローラは、そこから頭を離した。
「クリス様?」
「あなたとお付き合いをしてから、すでに四か月以上経とうとしています。私との結婚は嫌ですか?」
「いえ、その……。突然のことで驚いています」
「私としては、今すぐにでもあなたと結婚したい。あなたを独り占めしたい。ですが、これからあなたがアリハンスへ行くことを考えて、我慢しています」
「あの、クリス様。その……、ジェシカ様のことなのですが」
「まさか、あの王女は私とあなたのことを反対なさっているとか?」
違います、とフローラは首を横に振る。
「ジェシカ様が、もしもアリハンスへ嫁ぐということがあるのなら、私を連れて行きたかった、とおっしゃってくださって。でも、クリス様がいらっしゃるから、それをあきらめるとおっしゃったのですが」
クリスの手がそっと背中に触れたのを感じた。そこから、彼の体温が伝わってくる。
「あなたが、隣国のアリハンスから戻ってきたら、結婚しましょう」
驚いたフローラは、そこから頭を離した。
「クリス様?」
「あなたとお付き合いをしてから、すでに四か月以上経とうとしています。私との結婚は嫌ですか?」
「いえ、その……。突然のことで驚いています」
「私としては、今すぐにでもあなたと結婚したい。あなたを独り占めしたい。ですが、これからあなたがアリハンスへ行くことを考えて、我慢しています」
「あの、クリス様。その……、ジェシカ様のことなのですが」
「まさか、あの王女は私とあなたのことを反対なさっているとか?」
違います、とフローラは首を横に振る。
「ジェシカ様が、もしもアリハンスへ嫁ぐということがあるのなら、私を連れて行きたかった、とおっしゃってくださって。でも、クリス様がいらっしゃるから、それをあきらめるとおっしゃったのですが」