【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
エセラによる検閲が終わり、ジェシカへと手渡す。それを受け取ったジェシかは書面の内容を確認する。
「まったく。うちの大臣たちのスケジュール管理能力はどうなってるのかしら」
思わずエセラが本音を漏らした。
「十日後っていったら、間に合わないじゃないの」
それに目を通し終えたジェシカは、息を吐き出しながらその書面をテーブルの上にぽいと投げ出した。
見てもいいですか、という意味をこめてフローラがジェシカに視線を送ると「どうぞ」という返事があった。フローラはゆっくりとそれを手にする。
手にした瞬間、その書面から何か真っ黒くて嫌な気持ちが流れ込んできた。書面の差出人は外務大臣だ。だけど、本当にこれを書いたのは外務大臣だろうか、という疑問がフツフツと沸き起こっていた。
「フローラ、どうかした?」
じっと書面から目を離さない彼女を不安に思ったのか、エセラが声をかけてきた。
「あ、うん。ちょっとこの書面、おかしくないかしら?」
フローラがエセラに手渡した。
「この、外務大臣のサインと押印なんだけど。いつもと違うというか、なんかそんな感じがしない?」
「偽物ってこと?」
「まったく。うちの大臣たちのスケジュール管理能力はどうなってるのかしら」
思わずエセラが本音を漏らした。
「十日後っていったら、間に合わないじゃないの」
それに目を通し終えたジェシカは、息を吐き出しながらその書面をテーブルの上にぽいと投げ出した。
見てもいいですか、という意味をこめてフローラがジェシカに視線を送ると「どうぞ」という返事があった。フローラはゆっくりとそれを手にする。
手にした瞬間、その書面から何か真っ黒くて嫌な気持ちが流れ込んできた。書面の差出人は外務大臣だ。だけど、本当にこれを書いたのは外務大臣だろうか、という疑問がフツフツと沸き起こっていた。
「フローラ、どうかした?」
じっと書面から目を離さない彼女を不安に思ったのか、エセラが声をかけてきた。
「あ、うん。ちょっとこの書面、おかしくないかしら?」
フローラがエセラに手渡した。
「この、外務大臣のサインと押印なんだけど。いつもと違うというか、なんかそんな感じがしない?」
「偽物ってこと?」