【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
「あの、サミュエルの方は?」
「ああ、魔導士団に預けてある。やはり、闇魔法によって操られていたみたいだからな」
アダムは苦笑した。
「サミュエルには休団を言い渡す。闇魔法の副作用というものもあるらしいから、それが解けたからといって、すぐに任務につくのは難しいだろう」
サミュエルは警備隊長だ。その隊長が休団となると、他の隊員たちにも影響が出るだろう。だが、そこをなんとかするのがアダムの仕事だから、ここは彼に任せるしかない。
「フローラ」
「はい」
彼女の名を呼んだのは、クリスとの仲をとりもってくれた世話焼きおじさんである国王だ。
「今回のこと、まずは礼を言わせて欲しい。ジェシカのこと、守ってくれてありがとう」
「陛下、頭をあげてください。私は護衛騎士としてその任務を全うしただけですから」
そう、ジェシカを守ることは任務。すべきこと。何も特別なことではない。フローラはそう思っている。
「フローラ、これに見覚えはあるね」
ブレナンが一枚の紙を、テーブルの上に置いた。
「ああ、魔導士団に預けてある。やはり、闇魔法によって操られていたみたいだからな」
アダムは苦笑した。
「サミュエルには休団を言い渡す。闇魔法の副作用というものもあるらしいから、それが解けたからといって、すぐに任務につくのは難しいだろう」
サミュエルは警備隊長だ。その隊長が休団となると、他の隊員たちにも影響が出るだろう。だが、そこをなんとかするのがアダムの仕事だから、ここは彼に任せるしかない。
「フローラ」
「はい」
彼女の名を呼んだのは、クリスとの仲をとりもってくれた世話焼きおじさんである国王だ。
「今回のこと、まずは礼を言わせて欲しい。ジェシカのこと、守ってくれてありがとう」
「陛下、頭をあげてください。私は護衛騎士としてその任務を全うしただけですから」
そう、ジェシカを守ることは任務。すべきこと。何も特別なことではない。フローラはそう思っている。
「フローラ、これに見覚えはあるね」
ブレナンが一枚の紙を、テーブルの上に置いた。