【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
だが実際のところ、フローラの休暇の間は毎日彼と共にいるわけで。
夜、二人で寝台に潜り込むと自然とそういう流れになるわけで。
休暇中だから何も問題はないでしょう、と。
そう囁いて、クリスは毎夜フローラの身体を暴くのだ。
フローラは休暇にも関わらず休暇にならないくらい、クリスによって潰されていた。だからか、昼間はクリスの研究室のソファでうつらうつらとしてしまう。夢なのか現なのかわからなくなるほど。
それに引き換えクリスは涼しい顔をしている。体力の問題なのか気力の問題なのかはわからない。
「あの……クリス」
そしてフローラは、この休暇の間でやっと彼を敬称無しで呼べるようになっていた。それも「結婚するのに、私に向かって様付けはおかしいのではないですか」とクリスが言い出したためだ。
出会い始めの頃は、クリスの名を呼ぶなど恐れ多いと思っていたが、半年近くも付き合っていればその気持ちも薄れていく。
薄れてきたにも関わらず彼のことを「クリス様」と呼んでいたのは、慣れからくるものだった。恐らくクリスはそれに気付いていたのだろう。
夜、二人で寝台に潜り込むと自然とそういう流れになるわけで。
休暇中だから何も問題はないでしょう、と。
そう囁いて、クリスは毎夜フローラの身体を暴くのだ。
フローラは休暇にも関わらず休暇にならないくらい、クリスによって潰されていた。だからか、昼間はクリスの研究室のソファでうつらうつらとしてしまう。夢なのか現なのかわからなくなるほど。
それに引き換えクリスは涼しい顔をしている。体力の問題なのか気力の問題なのかはわからない。
「あの……クリス」
そしてフローラは、この休暇の間でやっと彼を敬称無しで呼べるようになっていた。それも「結婚するのに、私に向かって様付けはおかしいのではないですか」とクリスが言い出したためだ。
出会い始めの頃は、クリスの名を呼ぶなど恐れ多いと思っていたが、半年近くも付き合っていればその気持ちも薄れていく。
薄れてきたにも関わらず彼のことを「クリス様」と呼んでいたのは、慣れからくるものだった。恐らくクリスはそれに気付いていたのだろう。