【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
25.忍び寄る闇の手
クリスの出勤に合わせて、フローラも共に自宅を出る。向かう先はもちろん彼の研究室だ。
「動きたくない」
そんなフローラの意見は却下され、今も重い身体を引きずるようにして歩いている。
それもこれも、隣にいるクリスのせいである。残念ながらこの状態の彼女には、回復魔法も効果がない。
同じように行為に耽っているはずなのに、クリスは飄々としている。
「どうかしましたか、フローラ」
「いえ。クリスがお元気そうで何よりです、と思っただけです」
ふん、と彼から視線を逸らしてフローラは研究室までの廊下を歩いていた。
なぜ彼女からそのような冷たい態度を取られるのか、クリスには全く心当たりがない。
「もしかして、怒っていますか?」
「もしかしなくても、怒っています」
その言葉でクリスも納得した。彼女は、昨日のことで怒っているようだ。
そこでクリスの研究室の前に着いた。鍵を開け、二人は中へと入る。フローラはいつものソファに倒れ込むようにして横になった。
その様子を見ていたクリスは、隣の部屋から毛布を持ってきてそれをフローラにふわりとかけた。
「動きたくない」
そんなフローラの意見は却下され、今も重い身体を引きずるようにして歩いている。
それもこれも、隣にいるクリスのせいである。残念ながらこの状態の彼女には、回復魔法も効果がない。
同じように行為に耽っているはずなのに、クリスは飄々としている。
「どうかしましたか、フローラ」
「いえ。クリスがお元気そうで何よりです、と思っただけです」
ふん、と彼から視線を逸らしてフローラは研究室までの廊下を歩いていた。
なぜ彼女からそのような冷たい態度を取られるのか、クリスには全く心当たりがない。
「もしかして、怒っていますか?」
「もしかしなくても、怒っています」
その言葉でクリスも納得した。彼女は、昨日のことで怒っているようだ。
そこでクリスの研究室の前に着いた。鍵を開け、二人は中へと入る。フローラはいつものソファに倒れ込むようにして横になった。
その様子を見ていたクリスは、隣の部屋から毛布を持ってきてそれをフローラにふわりとかけた。