【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
いや、むしろ焦っている。ジェシカの身に何かあったら、という気持ちが少しずつ膨らんできて、そのうちパンと音を立てて破裂してしまうかもしれない。
「えっと、ナッティ。ジェシカ様が行かれるようなところは探したの?」
「あ、はい。図書室や温室などは他の方が探されています」
「そう。となると、あとはどこかしら」
ジェシカが足を運びそうな場所はその二つくらいだ。そもそも自由に動き回れるような身分でもない。まさか、この敷地から出てしまったということはないだろうか。
「そこまではしないかと思うのですが」
どうやらフローラの不安な気持ちが口に出てしまっていたようだ。ナッティが、そう答える。
「それで、ナッティ。やみくもに探しても埒が明かないけれど。どこか心当たりはあるのかしら?」
「ええと、そうですね。ジェシカ様、最近は地下の宝物庫にも興味を持たれたようで」
「宝物庫?」
なぜ、そんなところに? というのがフローラの思いだが、逆にそのような場所であれば身を隠すにはもってこいの場所にもなる。
「念のため、確認した方がいいわね」
フローラが言うと、二人は地下のそこに向かって歩き始めた。
「えっと、ナッティ。ジェシカ様が行かれるようなところは探したの?」
「あ、はい。図書室や温室などは他の方が探されています」
「そう。となると、あとはどこかしら」
ジェシカが足を運びそうな場所はその二つくらいだ。そもそも自由に動き回れるような身分でもない。まさか、この敷地から出てしまったということはないだろうか。
「そこまではしないかと思うのですが」
どうやらフローラの不安な気持ちが口に出てしまっていたようだ。ナッティが、そう答える。
「それで、ナッティ。やみくもに探しても埒が明かないけれど。どこか心当たりはあるのかしら?」
「ええと、そうですね。ジェシカ様、最近は地下の宝物庫にも興味を持たれたようで」
「宝物庫?」
なぜ、そんなところに? というのがフローラの思いだが、逆にそのような場所であれば身を隠すにはもってこいの場所にもなる。
「念のため、確認した方がいいわね」
フローラが言うと、二人は地下のそこに向かって歩き始めた。