【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
「もしかして、フローラ嬢にはお付き合いをしている殿方でもいらしたのか?」
宰相が口を挟んだ。だが、すかさず言葉を続ける。
「だが、フローラ嬢と相性がいいのはクリス・ローダーだ。悪いが、もし付き合っている殿方がいたとして、そしてその彼と結婚したとしても、その結婚は長続きしない」
「あ、いえ。付き合っている人はおりません。その、ちょっと前に別れましたので」
「別れたのか」
腰を浮かしてその話に食いついてきたのは、国王。
「相手は?」
恐らく、その別れた相手がどのような人物だったのかを聞いているのだろう、とフローラは察した。
「同じ、騎士団の人間です」
「騎士かぁ」
国王はソファの背もたれに最大にまで寄りかかり、そして額に右手の手のひらを押し当てた。
「だから、騎士の婚姻率は低いのか」
呟いた言葉は、しっかりとフローラの耳に届いていた。それを聞くと、なぜか申し訳ない気持ちになってしまう。
「私は、構いませんよ」
フローラの隣からそんな言葉が聞こえてきた。驚いて、隣の男を見るフローラ。
「フローラ嬢さえよければ、付き合いましょう」
宰相が口を挟んだ。だが、すかさず言葉を続ける。
「だが、フローラ嬢と相性がいいのはクリス・ローダーだ。悪いが、もし付き合っている殿方がいたとして、そしてその彼と結婚したとしても、その結婚は長続きしない」
「あ、いえ。付き合っている人はおりません。その、ちょっと前に別れましたので」
「別れたのか」
腰を浮かしてその話に食いついてきたのは、国王。
「相手は?」
恐らく、その別れた相手がどのような人物だったのかを聞いているのだろう、とフローラは察した。
「同じ、騎士団の人間です」
「騎士かぁ」
国王はソファの背もたれに最大にまで寄りかかり、そして額に右手の手のひらを押し当てた。
「だから、騎士の婚姻率は低いのか」
呟いた言葉は、しっかりとフローラの耳に届いていた。それを聞くと、なぜか申し訳ない気持ちになってしまう。
「私は、構いませんよ」
フローラの隣からそんな言葉が聞こえてきた。驚いて、隣の男を見るフローラ。
「フローラ嬢さえよければ、付き合いましょう」