【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
「え?」
フローラは思わず目を見開いた。
「ですが、ローダー様」
「フローラ嬢。どうか、私のことはクリスとお呼びください。晴れてこれから恋人同士になるのですから。私も、フローラとお呼びしても?」
「あ、はい。問題ありません」
ふむ、とクリスは唸った。
「どうだね、フローラ嬢。このクリスが珍しくこう言っている。クリスがこんなことを言うなんて、本当に珍しい。天変地異の前触れかもしれない。だから、お付き合いを通して、結婚を考えてみてもいいのではないか? ダメだと思ったら、もちろん別れてもらってかまわない」
世話好きおじさんの国王が、ニコニコと笑いながら言った。
「あ、はい……。ですが、以前、お付き合いしていた方とも、結婚の話は出たんです」
これは伝えておくべき案件であると、フローラは思ったからそれを口にした。
「なぜ、それを断ったのだ?」
宰相が食いついてきた。
「結婚したら、仕事を辞めて欲しいと、彼から言われましたので。できれば、私は結婚しても仕事は続けたいと思っておりますので」
「問題ありません」
そう言ったのはクリスだった。彼の声は非常に明るい。
フローラは思わず目を見開いた。
「ですが、ローダー様」
「フローラ嬢。どうか、私のことはクリスとお呼びください。晴れてこれから恋人同士になるのですから。私も、フローラとお呼びしても?」
「あ、はい。問題ありません」
ふむ、とクリスは唸った。
「どうだね、フローラ嬢。このクリスが珍しくこう言っている。クリスがこんなことを言うなんて、本当に珍しい。天変地異の前触れかもしれない。だから、お付き合いを通して、結婚を考えてみてもいいのではないか? ダメだと思ったら、もちろん別れてもらってかまわない」
世話好きおじさんの国王が、ニコニコと笑いながら言った。
「あ、はい……。ですが、以前、お付き合いしていた方とも、結婚の話は出たんです」
これは伝えておくべき案件であると、フローラは思ったからそれを口にした。
「なぜ、それを断ったのだ?」
宰相が食いついてきた。
「結婚したら、仕事を辞めて欲しいと、彼から言われましたので。できれば、私は結婚しても仕事は続けたいと思っておりますので」
「問題ありません」
そう言ったのはクリスだった。彼の声は非常に明るい。