【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
30.王女の決心
「とりあえず、どうしたらいいでしょう?」
倒れているナッティを前に、フローラはクリスに尋ねた。
「そうですね。彼女の目が覚めるまでこのままにしておくしかありませんね」
クリスが女性騎士に目配せすると、彼女は「ここから出るように」と中にいた人たちを部屋の外へと促した。
隣の監視室へと向かうと、椅子にもたれかかっている魔導士が二人。
「あ、副団長。お疲れ様でーす」
そう軽く声をかけてきたのは二次元男のダグだ。それでも背もたれによりかかって、疲労の色が濃く見える。
「つうか、副団長の彼女さんて何者? 二次元じゃないことだけはわかったんですけど」
二次元男はここでも二次元発言をしてきやがった。
「あの女の魔力、完全に封じましたよね」
やはり気付かれたか、というのがクリスの思いでもある。
「私は団長に報告をしてくる。君たちは少し休んでいなさい」
ひらひらとタグは手を振って、クリスを見送った。
クリスの後ろをフローラがちょこちょことついていく。
「フローラ」
並んで歩いていると、クリスが前を見据えたまま隣の彼女に声をかけた。
「あなたの力を誤魔化すことが難しくなってきました。あなたは今、あの女の闇魔法の力を完全に封じ込めた。あなた自身がそうされていたように」
倒れているナッティを前に、フローラはクリスに尋ねた。
「そうですね。彼女の目が覚めるまでこのままにしておくしかありませんね」
クリスが女性騎士に目配せすると、彼女は「ここから出るように」と中にいた人たちを部屋の外へと促した。
隣の監視室へと向かうと、椅子にもたれかかっている魔導士が二人。
「あ、副団長。お疲れ様でーす」
そう軽く声をかけてきたのは二次元男のダグだ。それでも背もたれによりかかって、疲労の色が濃く見える。
「つうか、副団長の彼女さんて何者? 二次元じゃないことだけはわかったんですけど」
二次元男はここでも二次元発言をしてきやがった。
「あの女の魔力、完全に封じましたよね」
やはり気付かれたか、というのがクリスの思いでもある。
「私は団長に報告をしてくる。君たちは少し休んでいなさい」
ひらひらとタグは手を振って、クリスを見送った。
クリスの後ろをフローラがちょこちょことついていく。
「フローラ」
並んで歩いていると、クリスが前を見据えたまま隣の彼女に声をかけた。
「あなたの力を誤魔化すことが難しくなってきました。あなたは今、あの女の闇魔法の力を完全に封じ込めた。あなた自身がそうされていたように」