【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
「相変わらずね、あなた。それにフローラはまだあなたの妻ではないでしょう?」
「いずれ妻になるのですから、問題ないのでは?」
「いずれの話よね。妻になる前に逃げられたらどうするのよ」
「そのようなことはあり得ないと思いますが?」
「自意識過剰な男って、これだから嫌なのよね」
そこでジェシカは肩をすくめた。
「あ、そうそうフローラ。あなた、クビ」
「え?」
唐突にジェシカから『クビ』という言葉を突き付けられたフローラは、驚きの言葉しか出てこない。
「だから、あなたは私の護衛騎士として失格。クビ。辞めてちょうだい」
「理由をお聞きしても?」
「さっきも言ったでしょう? 私、来月にはアリハンスへ行くことになりそうなの。そこにあなたは連れていけない」
「ですが。私は、一緒に行くことができます。むしろ、そのつもりでいました」
「嫌よ。あなたを連れていったら、そこのクリスが漏れなく付いてくるんでしょう? それが嫌。なんでアリハンスに行ってまで、そのクリスの顔を見なくちゃいけないわけ? だから、フローラはクビ。さっさとクリスを連れて帰って」
「いずれ妻になるのですから、問題ないのでは?」
「いずれの話よね。妻になる前に逃げられたらどうするのよ」
「そのようなことはあり得ないと思いますが?」
「自意識過剰な男って、これだから嫌なのよね」
そこでジェシカは肩をすくめた。
「あ、そうそうフローラ。あなた、クビ」
「え?」
唐突にジェシカから『クビ』という言葉を突き付けられたフローラは、驚きの言葉しか出てこない。
「だから、あなたは私の護衛騎士として失格。クビ。辞めてちょうだい」
「理由をお聞きしても?」
「さっきも言ったでしょう? 私、来月にはアリハンスへ行くことになりそうなの。そこにあなたは連れていけない」
「ですが。私は、一緒に行くことができます。むしろ、そのつもりでいました」
「嫌よ。あなたを連れていったら、そこのクリスが漏れなく付いてくるんでしょう? それが嫌。なんでアリハンスに行ってまで、そのクリスの顔を見なくちゃいけないわけ? だから、フローラはクビ。さっさとクリスを連れて帰って」