【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
そんなシャーランも、なぜフローラがクリスと結婚をしたのかが、不思議で仕方なかった。それでもこの政策で結ばれたというのであれば、なんとなく納得はできる。
「陛下。あの二人は、特別です」
「だから、君たちも特別なんだ。まずは、二人でお付き合いを始めてみてはどうだ? クリスとフローラも、まずはお付き合いから始めてみた。それがうまくいった。この相性率というのも信頼できる」
アダムはシャーランをじっと見つめる。だから、シャーランも負けまいとじっと見つめる。
(付き合いましょう)
心の中ではそう言えるのに、口に出すことができないのがシャーランの性格でもある。
もっとぐいぐい攻めなくてはだめよ、と侍女仲間には言われるが、そんなことできない。ぐいぐい攻めるのは、心の中だけ。
「君はどうかな、シャーラン」
「あ、はい。もし、アダム様さえ良ければ……」
攻めることができないシャーランは、また消え入るような声で自身の希望を伝えた。
これでもかなり頑張った方であると、自分で自分を褒めたいくらいである。それだけシャーランも必死なのだ。
何しろ、理想が目の前にいるのだから。そして行き遅れのシャーラン。
それでもその顔は、真っ赤に茹で上がっていることだろう。
「陛下。あの二人は、特別です」
「だから、君たちも特別なんだ。まずは、二人でお付き合いを始めてみてはどうだ? クリスとフローラも、まずはお付き合いから始めてみた。それがうまくいった。この相性率というのも信頼できる」
アダムはシャーランをじっと見つめる。だから、シャーランも負けまいとじっと見つめる。
(付き合いましょう)
心の中ではそう言えるのに、口に出すことができないのがシャーランの性格でもある。
もっとぐいぐい攻めなくてはだめよ、と侍女仲間には言われるが、そんなことできない。ぐいぐい攻めるのは、心の中だけ。
「君はどうかな、シャーラン」
「あ、はい。もし、アダム様さえ良ければ……」
攻めることができないシャーランは、また消え入るような声で自身の希望を伝えた。
これでもかなり頑張った方であると、自分で自分を褒めたいくらいである。それだけシャーランも必死なのだ。
何しろ、理想が目の前にいるのだから。そして行き遅れのシャーラン。
それでもその顔は、真っ赤に茹で上がっていることだろう。