【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
「あの、クリス様。これが全て魔導書なんですか?」
「そうです。この店は、あらゆる時代の、あらゆる場所の、ありとあらゆる魔導書を取り扱っている珍しいお店なのです。しかも、店主に認められないと、この入り口の扉は開きません。そういう魔法がかけられています」
「え、そうなんですか?」
今、このクリスは意図も容易くこの扉を開けたように見えたのだが。
「ええ。このような貴重な魔導書ですから、どうでもいいような人間に奪われたら困るでしょう? ですから、それは店主が魔導書を守るために、そうやってこの店内に入るべき人間を見極めているのです」
「ということは、私が一人で来たら、このお店には入れなかったかもしれないのですね」
「いいえ。今日、あなたはこの店に認められた。だから、問題ありません」
「今日はクリス様と一緒だから入れたわけではなく?」
「違いますね。もしあなたが認められなかったら、あなたと一緒にいる私もこの店に入ることはできなかった」
「やあ、クリス」
店の奥から声がかけられた。
「今日は、別な客を連れてきたのか?」
その奥から姿を現したのは、片眼鏡をかけ白い髭が特徴の年配の男性。
「しかも女か。どうした」
「そうです。この店は、あらゆる時代の、あらゆる場所の、ありとあらゆる魔導書を取り扱っている珍しいお店なのです。しかも、店主に認められないと、この入り口の扉は開きません。そういう魔法がかけられています」
「え、そうなんですか?」
今、このクリスは意図も容易くこの扉を開けたように見えたのだが。
「ええ。このような貴重な魔導書ですから、どうでもいいような人間に奪われたら困るでしょう? ですから、それは店主が魔導書を守るために、そうやってこの店内に入るべき人間を見極めているのです」
「ということは、私が一人で来たら、このお店には入れなかったかもしれないのですね」
「いいえ。今日、あなたはこの店に認められた。だから、問題ありません」
「今日はクリス様と一緒だから入れたわけではなく?」
「違いますね。もしあなたが認められなかったら、あなたと一緒にいる私もこの店に入ることはできなかった」
「やあ、クリス」
店の奥から声がかけられた。
「今日は、別な客を連れてきたのか?」
その奥から姿を現したのは、片眼鏡をかけ白い髭が特徴の年配の男性。
「しかも女か。どうした」