【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
クリスには、彼女と出会った時から違和感があった。その正体が今、わかったような気がする。彼女は常に誰かに支配されているような感じがするのだ。誰かというよりは何か。自分の意思を押し殺すかのように。
だがそんな彼女でも仕事は続けたい、という意志だけは押し通したのだろう。それだけ仕事が好きなのか、やりがいを感じているのか。
そこで彼女が結婚という選択をしなくてよかった、とクリスは心から思っていた。
「では、今日は私が選んだお店でもよろしいですか?」
「あ、はい。ですが」
と、彼女が言いかけたので、クリスは意外に思った。
「クリス様が選ばれるお店って、なぜか甘いお菓子のお店しか出てこないのですが。食事のできるお店ですか?」
それは彼女なりの冗談のつもりなのだろうか。
「フローラがお菓子のお店を望むのであれば、そちらにしますが」
「では。それは食事の後に」
初めてこのデートで彼女の意思を聞いたような気がした。恐らく甘いお菓子のお店に行きたいのだろう、と察する。
その後、クリスが決めたお店で食事をした。ちょっとした路地裏の静かな店。こんなとこところにこんな店があったのも意外だった。
だがそんな彼女でも仕事は続けたい、という意志だけは押し通したのだろう。それだけ仕事が好きなのか、やりがいを感じているのか。
そこで彼女が結婚という選択をしなくてよかった、とクリスは心から思っていた。
「では、今日は私が選んだお店でもよろしいですか?」
「あ、はい。ですが」
と、彼女が言いかけたので、クリスは意外に思った。
「クリス様が選ばれるお店って、なぜか甘いお菓子のお店しか出てこないのですが。食事のできるお店ですか?」
それは彼女なりの冗談のつもりなのだろうか。
「フローラがお菓子のお店を望むのであれば、そちらにしますが」
「では。それは食事の後に」
初めてこのデートで彼女の意思を聞いたような気がした。恐らく甘いお菓子のお店に行きたいのだろう、と察する。
その後、クリスが決めたお店で食事をした。ちょっとした路地裏の静かな店。こんなとこところにこんな店があったのも意外だった。