【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
再びノルトがお茶を吹き出しそうになったのは、初デートで魔導書を見に行くというそれを選んだクリスの行動が、彼の予想通りというか、まあ、そういうところだったからである。
「お前。もしかして初デートであの店に彼女を連れていったのか?」
ノルトの言うあの店とは、片眼鏡の白髭のあの魔導書の店のことだ。
「そうですが。何か問題でも?」
問題だらけだとノルトは思った。
「それ、彼女に引かれるパターンだろ」
「いえ。むしろ喜んでくれましたが。楽しかったと、そう言っていました。むしろ、私に惹かれたのではないでしょうかね」
ひかれ違いな会話。
「あの店に行って、楽しいと言ったのか? あのフローラ嬢がか?」
「すいませんが、先ほどから彼女の名前をあなたに呼ばれると、物凄く不快なのですが、どうにかなりませんかね」
「それは我慢しろ。フローラ嬢と呼ばなかったら、なんて呼べばいいんだ?」
「そこは姓のヘルムを使ってください」
そこでクリスはお茶を飲んだ。くだらないことを喋っていたら喉が渇いた。喉が潤ったところで、少し疑問に思っていたことを口にする。
「お前。もしかして初デートであの店に彼女を連れていったのか?」
ノルトの言うあの店とは、片眼鏡の白髭のあの魔導書の店のことだ。
「そうですが。何か問題でも?」
問題だらけだとノルトは思った。
「それ、彼女に引かれるパターンだろ」
「いえ。むしろ喜んでくれましたが。楽しかったと、そう言っていました。むしろ、私に惹かれたのではないでしょうかね」
ひかれ違いな会話。
「あの店に行って、楽しいと言ったのか? あのフローラ嬢がか?」
「すいませんが、先ほどから彼女の名前をあなたに呼ばれると、物凄く不快なのですが、どうにかなりませんかね」
「それは我慢しろ。フローラ嬢と呼ばなかったら、なんて呼べばいいんだ?」
「そこは姓のヘルムを使ってください」
そこでクリスはお茶を飲んだ。くだらないことを喋っていたら喉が渇いた。喉が潤ったところで、少し疑問に思っていたことを口にする。