【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
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デトラース国。魔法を扱う魔導士と剣を振るう騎士たちによって、この国は魔獣たちから護られている。
魔獣とはその名の通り魔力を備えている獣たち。魔力の無い普通の獣よりも知性が高いため、一度人の住む場所へと侵入されてしまうと、その討伐には騎士や魔導士たちの力が必要となる。さらにそれらを侵入させないためにも、騎士や魔導士の力というのは必要不可欠なものであった。
さらにこのデトラース国には広大な農地面積と、鉱石や魔石が採掘できる鉱山があり、近隣諸国とはこれらを使った友好な関係が築かれていた。
ただ困ったことに、隣国のアリハンス国とはアリーバ山脈によって分断されている。だからといって、けして敵対しているわけではない。ただ簡単に行き来ができない、というだけであって、デトラース国とアリハンス国は友好な関係を築いている。
そして、このデトラース国の王宮にある広い会議室で、緊張した面持ちの重鎮達が顔を連ねていた。
「由々しき事態だ」
重々しくその言葉を発したのは、この国の国王である。
「我が国の魔導士団及び騎士団をはじめ、全体的に婚姻率が下がっている。だから、出生率も下がっている」
デトラース国。魔法を扱う魔導士と剣を振るう騎士たちによって、この国は魔獣たちから護られている。
魔獣とはその名の通り魔力を備えている獣たち。魔力の無い普通の獣よりも知性が高いため、一度人の住む場所へと侵入されてしまうと、その討伐には騎士や魔導士たちの力が必要となる。さらにそれらを侵入させないためにも、騎士や魔導士の力というのは必要不可欠なものであった。
さらにこのデトラース国には広大な農地面積と、鉱石や魔石が採掘できる鉱山があり、近隣諸国とはこれらを使った友好な関係が築かれていた。
ただ困ったことに、隣国のアリハンス国とはアリーバ山脈によって分断されている。だからといって、けして敵対しているわけではない。ただ簡単に行き来ができない、というだけであって、デトラース国とアリハンス国は友好な関係を築いている。
そして、このデトラース国の王宮にある広い会議室で、緊張した面持ちの重鎮達が顔を連ねていた。
「由々しき事態だ」
重々しくその言葉を発したのは、この国の国王である。
「我が国の魔導士団及び騎士団をはじめ、全体的に婚姻率が下がっている。だから、出生率も下がっている」