【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
口にした髪の色から、クリスの魔法属性についても尋ねてきた。むしろ、クリス本人に興味を持ってくれたのかもしれない。ちょっと、嬉しい。だけど、それを顔には出さないようにする。
「私の属性は、この髪の色が表す通り土です」
そう言うクリスの髪は黒。
「他に、風は赤、火は黄というのが一般的です。もちろん、この理論にのらない魔導士もおります。今は、いろんな血が混じっていますからね」
いろんな血、という言葉が気になったフローラ。だけど、気になったが、なぜ気になったかというところまでの説明はできない。
「もちろん、それぞれの属性と対立になっている属性もあります。火と水、そして土と風」
それを聞いたとき、フローラはなぜか安心したように、顔をゆるませた。
「どうかされましたか?」
「いえ。その。クリス様と対立の属性でなくてよかったな、と。そう、思っただけです」
フローラのその言葉に、クリスは口の端をぴくりと反応させてしまった。彼女の言葉の一つ一つが、心に突き刺さってくるのは何故だろう。ぐにっと突き刺さり、それが心を震わせてくる。さらに、この女性を独り占めしたいという思いにも駆られる。
「とりあえず、基礎的な話はここまでですね。次は、魔法を使ってみましょう」
クリスからの魔法講義は、そこから約一時間半続いた。普通の魔導士であれば、途中で逃げ出す内容らしいのだが、まずクリスはそれに気付いていない。
「私の属性は、この髪の色が表す通り土です」
そう言うクリスの髪は黒。
「他に、風は赤、火は黄というのが一般的です。もちろん、この理論にのらない魔導士もおります。今は、いろんな血が混じっていますからね」
いろんな血、という言葉が気になったフローラ。だけど、気になったが、なぜ気になったかというところまでの説明はできない。
「もちろん、それぞれの属性と対立になっている属性もあります。火と水、そして土と風」
それを聞いたとき、フローラはなぜか安心したように、顔をゆるませた。
「どうかされましたか?」
「いえ。その。クリス様と対立の属性でなくてよかったな、と。そう、思っただけです」
フローラのその言葉に、クリスは口の端をぴくりと反応させてしまった。彼女の言葉の一つ一つが、心に突き刺さってくるのは何故だろう。ぐにっと突き刺さり、それが心を震わせてくる。さらに、この女性を独り占めしたいという思いにも駆られる。
「とりあえず、基礎的な話はここまでですね。次は、魔法を使ってみましょう」
クリスからの魔法講義は、そこから約一時間半続いた。普通の魔導士であれば、途中で逃げ出す内容らしいのだが、まずクリスはそれに気付いていない。