【受賞】国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
チャプンと口の下まで湯船に沈むフローラは、また何か言いたそうな、言いにくそうな表情を浮かべている。クリスは困ったように笑みを浮かべて、彼女の耳たぶを唇で挟んだ。
「ひえっ」
不意打ちに変な悲鳴をあげるフローラの身体は、しっかりとクリスが押さえつけているので身動きできないらしい。
「ですから、何度も言っていますよね。あなたの気持ちを教えてください、と」
「はい」
言いながら、少しぶくぶくと沈むフローラ。そして浮上したかと思うと。
「私も、できれば、結婚したら子供を望みたいと思っております。ですが、の人は子供はいらないと言っていたので……。男の人は子供を望んでいないのかな、と思ったので」
あの男の言葉をこの世の男の言葉だと思われても困るのだが。ただ、子供を望むうえでクリスは彼女に伝えるべきことがあることを思い出す。
「私はできればあなたとの子を望みたいと思っています。ですが、私は魔力が高く、それを望むには障害があるのです」
「障害、ですか?」
フローラのそれに、ええ、とクリスは頷く。ふっと彼の息が首元にかかる。
「一つ目は、魔力の無い者が私と交わると、場合によっては命を落とすかもしれないということ」
「え」
驚いて、フローラは首だけで振り返ってきた。
「ひえっ」
不意打ちに変な悲鳴をあげるフローラの身体は、しっかりとクリスが押さえつけているので身動きできないらしい。
「ですから、何度も言っていますよね。あなたの気持ちを教えてください、と」
「はい」
言いながら、少しぶくぶくと沈むフローラ。そして浮上したかと思うと。
「私も、できれば、結婚したら子供を望みたいと思っております。ですが、の人は子供はいらないと言っていたので……。男の人は子供を望んでいないのかな、と思ったので」
あの男の言葉をこの世の男の言葉だと思われても困るのだが。ただ、子供を望むうえでクリスは彼女に伝えるべきことがあることを思い出す。
「私はできればあなたとの子を望みたいと思っています。ですが、私は魔力が高く、それを望むには障害があるのです」
「障害、ですか?」
フローラのそれに、ええ、とクリスは頷く。ふっと彼の息が首元にかかる。
「一つ目は、魔力の無い者が私と交わると、場合によっては命を落とすかもしれないということ」
「え」
驚いて、フローラは首だけで振り返ってきた。