先輩が愛してくれた本当のわたし
ぬちゃりとした感覚に顔をしかめる。
リカの唇をこじ開けて淳志の舌が入ってきたのだ。

「ふあっ」

思わず漏れたリカの声に淳志は気分を良くする。
リカとしては息苦しくてもがいていただけなのだが、淳志はそれをリカが感じていると捉えたようだ。

もうそれからはめちゃくちゃだった。
胸は乱暴に揉まれるわ、嫌だやめてと言っているのに無理やり押し込んでくるわ、まるで優しいとはかけ離れたエッチ。

ただ淳志の欲望をリカが受け止めるだけのような、そんな一方的な行為に、リカは感情がなくなったようにされるがままだった。

痛くて泣いても「最初だけだから我慢しろ」と捻じ込まれ悲鳴しか出てこない。
淳志だけが楽しそうに腰を振って、隣に据え付けられているテレビからはAVが流れている。そんな光景を、リカはどこか遠い気持ちで見ていた。

早く、この時間が終わればいいのにと、そんなことばかり考えていた。

やがてリカの腹の上に白濁した生温かいものが吐き出される。
生でされていたことにそのとき初めて気がついた。

ようやく終わったその行為に、リカはショックでしばらく動けなかった。
淳志はソファで煙草を吸いながら、「リカちゃん、気持ちよかったよ」と一見優しげな言葉を放っていたが、もうリカにはわかっていた。
自分は彼の性欲に利用されただけなのだと。

その証拠に終わったあとこうして放置されているし、腹の上のものは自分で処理しなくてはいけない。気持ち悪い。

何が優しくリードする、だ。
何が安心して、だ。

放課後に戻りたい。
断れなかった自分が悔しい。
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