恋の方程式。(短編)

恋の方程式

あの時…私が春翔を突き放した時からもう1週間が経とうとしている。

あの日から私はちょくちょく学校を休むようになった。
2人が嫌いとかじゃなくて、純粋な2人を見ていると自分が惨めになりそうで怖かった。
話しかけようとしてくれている2人を無視しているのは私。
悪いのは全部私。

『そうやってすぐ自分だけが悪いって言い方する。』

そんな結衣の言葉を思い出す。
でも…
だって、事実でしょ?
私「だけ」が悪い。
私が結衣に本当のことを言えなかったのが悪い。
私なんかいなければ……

ダメ。正気を保って、私。
もう立ち止まらないって決めたの。

最近では結衣と春翔が付き合っているという噂まで流れ始めたらしい。
相変わらず奏は私を心配してくれている。
いいの。
これでよかったの。
私は正しい道へ戻ることができた。
ミスをしていた計算も見直して正解へ導けた。

よかった。
2人の幸せそうな顔を見れて。
どうか…
どうか2人がこれからも笑って過ごせますように。
幸せになってね。
私の大好きな人たち。
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