貴方が拾ってくれた恋

1 礼衣side

「お腹すいたね〜」
「ね〜、手洗いに行こ」

4時間目の授業が終わり、友達の詩織と水道で洗った手を拭こうとした時。私は、あることに気がついた。

「あ」
「どしたの、れいれい」
「ハンカチどっかいっちゃった」
「あら困ったね」
「うん、どっかで落としたかな」
「あのピンクの可愛いやつ?」
「そう、名前入りだったし気に入ってたの、あとで探しにいかないと」
「私も手伝うよ」
「ありがと、しおりん〜!」

「しおりん」こと詩織は、本当に頼りになる子なんだ。中学校の時からの友達で、しっかりしてるし優しいからついつい甘えちゃう。だから私のぼんやりした所がいつまでも治らないんだけどね…。
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