きら×うさ〜想いがつながる7日間〜
「あの……この漢字、何て読むんですか?」
「簿記、ですけど」
「ぼき……?」
あれ? この反応はもしや……。
「会社が書くお小遣い帳みたいなものです」
「へぇ……」
頷いているものの、ピンときていない様子。
数字に強そうだったから、てっきり知ってると思ってた。でもよく考えたら、簿記の授業は中学では習わない。
そりゃ知るわけないか……。
「吉良さんのオススメは?」
「わ、私は……」
軽く後悔しつつ尋ねると、そっと本が置かれた。
表紙には『風水で開運する方法』と書かれている。
「これは……占いの本?」
「はいっ。ここにいる人達、みんな相性抜群のカップルばかりじゃないですか。だから、頭一つ抜きん出るには他で勝負しないとと思って……」
早口で説明する吉良さん。
占い……現実派の自分にはあまり興味のないジャンルだけど、運も実力の内って言うしな。
成績に直接繋がらなくとも、チャンスや有力な情報を一足先に掴めるかもしれない。
数冊交換し、夜まで読みふけったのだった。
「簿記、ですけど」
「ぼき……?」
あれ? この反応はもしや……。
「会社が書くお小遣い帳みたいなものです」
「へぇ……」
頷いているものの、ピンときていない様子。
数字に強そうだったから、てっきり知ってると思ってた。でもよく考えたら、簿記の授業は中学では習わない。
そりゃ知るわけないか……。
「吉良さんのオススメは?」
「わ、私は……」
軽く後悔しつつ尋ねると、そっと本が置かれた。
表紙には『風水で開運する方法』と書かれている。
「これは……占いの本?」
「はいっ。ここにいる人達、みんな相性抜群のカップルばかりじゃないですか。だから、頭一つ抜きん出るには他で勝負しないとと思って……」
早口で説明する吉良さん。
占い……現実派の自分にはあまり興味のないジャンルだけど、運も実力の内って言うしな。
成績に直接繋がらなくとも、チャンスや有力な情報を一足先に掴めるかもしれない。
数冊交換し、夜まで読みふけったのだった。