きら×うさ〜想いがつながる7日間〜
服の袖で汗を拭う美沙子ちゃん。

話によると、出る直前にしつこく行き先を聞かれていたらしい。小走りで来たのも、犬塚くんを振り払うためだったんだそう。


「菜々夏ちゃんはバレなかった？」

「大丈夫！」


グッと親指を立てて言い切った。

この特訓はパートナーの胃袋を掴むのが目的。なので、ターゲットである2人には内緒にしないといけない。

とはいえ、隠し事をするのは心が痛かったから、買い物に行ってくることだけは伝えた。

何もツッコまれなかったし、多分大丈夫だと思う。


談笑すること15分。スーパーに到着した。

ゆっくり見たいところだけど、時刻は3時半。
夕食目当てのお客さんが増えてくる頃だから、売り切れる前に急いで買わないと。

まずは野菜売り場から。

じゃがいも、にんじん、玉ねぎをカートに入れて、次にカレールー売り場へ。

宇佐くんの好みは昨日のホームルームで確認済み。迷わず中辛のルーを取った。

お米も入れて、最後は精肉売り場でお肉を選ぶ。
< 23 / 45 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop